フィールドメモリー


2005 2月

大分までオオイタサンショウウオの観察に行く。まだ2月だというのにもう殆どの産卵は終わった様子で、ハッチした仔も多かった。まだ雪が降ってたのに・・。この寒い時期に産んでしまえばイモリ等からの食害から逃れる確立は高まるのだろう。左画像は生息地の谷だが土石流注意の看板がある。そのうち治山事業でコンクリ舗装されちゃうのかな?常にギリギリのところで生きてるなサンショウウオは。

2005 3月

関西にヒダサンショウウオを探しに行く。かなり小型だが花崗岩が黄色の為、サンショウウオも綺麗な個体が多い。30匹ほどを確認できた。その内メス個体は6匹。卵のうは4対を発見。まだメスはお腹に卵を抱えていた為、これからが産卵トップシーズンなのだろう。年によって変動あり。2004年は4月1日で気温1度、降雪があり繁殖地まで行くことも出来なかった。

2005 4月

宮崎までベッコウサンショウウオを探しに行く。繁殖地への林道が土石流にて崩壊していて源流までは行けなかった。ここで以前採集したベッコウを逃がそうと持参していたので林道に立ち並ぶシャベルカーの脇をすり抜け限界地点でリリース。あとは山麓の田園地帯で春の息吹を感じる事にした。ぽかぽか天気のなか田んぼでボケェ〜とする。しかし無数のオタマジャクシだなぁ。ここの田んぼは隣の渓流から水をひいていて、農薬も殆ど使わないそうなのでカエルやイモリがものすごく多く生息している。無数の両生類に囲まれて満足。たまにはこういう日もいいものだなぁと、ほのぼのした気分を楽しむ。

2005 7月

南アルプス(付近)へアカイシサンショウウオを探しに行く。時期的にみれる時期では無いし、記載論文より外れた場所だが同好の深田氏と旅を楽しむ事にした。結果アカイシは見つからなかったが楽しい仲間と新鮮な空気を吸ってご満悦でした。マタギの人と知り合い、色々教えてもらった。まず想像以上に熊が多いようだ。サンショウウオがいる場所も教わったが歩いて片道4時間では行く気がしない。しかもマタギの足でだもんね。この人の家はラーメン屋らしいがスープに熊と鹿を使うそうだ。スゲェェー。その他生き物はタゴガエル、なんかのクワガタメス、ジムグリ、タカチホヘビ、シマヘビなど。しかし虫屋の探し方はヒドイ。虫がいそうな木の表皮がボロボロにされている。オークションなんかで生息環境を度外視した大量売買するのもだいたい履歴をみると虫屋だもんね。ちょっと考えてもらいたいものだ。

2005 8月

奥多摩へヒダサンショウウオを観察に行く。真夏なので成体の観察は難しいが同好の河村氏、佐久間氏、Tim氏とマイナスイオンを吸いつつ散策を楽しむ。ベテラン2人は颯爽と、Timは山登りが嫌いでブツブツフラフラと(笑)山を登る。サンショウウオ成体は見ることが出来なかったがヒダ幼生、ハコネ幼生、ハコネ幼体は見ることができた。その他ヒキガエル、タゴガエル、カミキリムシの産卵シーンなど。自然は楽しいなぁー。その後Tim氏の新築家で乾杯する。イモリ専用ルームが広くていいな。

2005 12月

青梅方面へ荒川水系ヒダサンショウウオを探しに行く。同好のベテラン河村氏、佐久間氏と私の3人で越冬しているヒダサンショウウオを探した。標高500〜600mほどの場所で3人で成体12匹を発見。私は1匹だけ(笑)。12月なので滝の飛沫がかかる場所は凍り、ツララができている。探している時は寒くないが休憩をいれると結構寒い。サンショウウオは繁殖期のように1ヶ所にまとまることなくまだ分散しているようだ。越冬幼生も多数見られ、タゴガエルも越冬しているものが多く見られた。タゴガエルは動きが悪いがヒダサンショウウオは水中から掘り出してもかなりアクティブで越冬してるの?と思ってしまう。

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